
3つの短編集。
ある日突然、駅のホームで女の子から声をかけられた僕。
一目惚れされるようなタイプでもないのに。
恋人になってからも、なぜだか家族に会わせてもらえない。
(優しい音楽)
妻と旅行に行くから、娘を一晩、預かって欲しいと頼まれてしまい
とまどいながらも、不倫相手の娘と1日を過ごすはめになるOL。
娘がどうしても行きたいと言った場所は・・・(タイムラグ)
初老のホームレスの男を、いきなり同棲中の部屋に連れて来て
あっけらかんと「拾ってきちゃった」と一緒に暮らし始める。(がらくた効果)。
どれも突拍子のないセッティングの話なのに、なんだか ほんわかとして、
読後は優しい気持ちになるんですよねぇ。

瀬尾まいこ 新潮文庫
会社を辞めて、死ぬつもりで北陸に向かった23歳の千鶴。
山奥の民宿で自殺をはかるが、死にきれず、民宿に寝泊りするうちに
自然と共存している民宿の田村さんの優しさ、まっすぐさに、どんどん癒されていく。
この世の最後だと思って、ゆったりお風呂に入っているときに、思い浮かぶこととか
自殺が未遂に終わって、拍子ぬけするような爽やかな目覚めを迎えたときのこっけいな感じとか・・・
なんか いいんだな~。
食事をすると、自分が生きていることがわかる。
魚や米や味噌、そういう確かなものを食べていると、ここでこうやって存在しているんだなぁって感じる。
同感!!
確かなものを食べていると、身体の中から元気になってくる。
精神的にも健康になってくる。
ラストシーンは、グッと胸が熱くなりました。
心が疲れたときに、また読み返したい1冊

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