『記憶喪失になったぼくが見た世界』 坪倉優介 朝日文庫
2001年に、幻冬舎から『ぼくらはみんな生きている―18歳ですべての記憶を失くした青年の手記』として出版されたものを、改題しての再出版のようです。
内容(「BOOK」データベースより)
18歳の美大生が交通事故で記憶喪失になる。
それは自身のことだけでなく、食べる、眠るなどの感覚さえ分からなくなるという状態だった―。
そんな彼が徐々に周囲を理解し「新しい自分」を生き始め、草木染職人として独立するまでを綴った手記。
「ここはどこ? ぼくはだれ?」
目の前にあるのは、はじめて見るものばかり。
18歳で記憶の全てを失い、ゼロから人生を始めることになった著者。
私たちが日々、あたりまえのようにしていることが
幼い頃からの体験の積み重ねだったんだと、あらためて気づかされます。
事故から3ヶ月で、大学に復帰。
一人暮らしを経験して、やがて草木染職人に・・・
じわじわ~~っと泣けて、ときどきニヤッと。
もう一冊。
『神様』 川上弘美 (中公文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
くまにさそわれて散歩に出る。
川原に行くのである―四季おりおりに現れる、不思議な“生き物”たちとのふれあいと別れ。
心がぽかぽかとあたたまり、なぜだか少し泣けてくる、うららでせつない九つの物語。
デビュー作「神様」収録。
ドゥマゴ文学賞、紫式部文学賞受賞。
川上弘美さんといえば『センセイの鞄』という作品が大好きなんですが
こちらは全く作風が違って
大人の童話
登場するのは
くま、河童、壺に住むコスミスミコ、人魚etc・・・。
私は子供の頃、安房直子さんという作家が好きでした。
影響を受けて、童話を書いたこともあって
そのころの気持ちを思い出しました。
疲れている心にしみました。
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この記事へのコメント
jm2433
『記憶喪失になったぼくが見た世界』は、つい最近読みました。ベストハウス123っていうTVでこの著者の方を紹介されてて。で、すぐに本買って読んで…
私は若い頃ミステリばかり読んでいたので「記憶喪失」ってよくミステリの題材にあったんですよね。
でも、実際の記憶喪失って、そんな小説の世界とは全然違って…
ただ、この本は本人の記述とお母様の記述のみなんで、ここに第三者(担当医とか)の視点かの記述があると、もっと客観的に知る事が出来てよかったのにな、とも思いましたね。
あと、この坪倉さんの体験談は、オダギリ・ジョーさんでドラマ化されてるようですね。それも見てみたいなあと思ったりもします。
のりたま
テレビで紹介されていたんですね。
ほんと、ミステリの世界と違って、実際は
基本的なこと(チョコレートの包みをむくとか)がわからないとか
驚きがいっぱいありましたね。
オダギリジョーさん主演でドラマ化?!
それはぜひ、見たいです☆
情報、ありがとうございました!!