触れあいたい想い

ZN{.jpg 『セックスボランティア』 河合香織 新潮文庫

身体や知的に障害を持つ人たちの性と、性の介助をする人たちのテーマを、正面からみつめるというノンフィクション。
どちらかというと、今までタブー視されてきた問題を、昭和49年生まれの女性ライターが、飾らない言葉で書いている。

第1章で登場する男性は、障害者年金をやりくりしたお金で、年に数回、風俗店に通うという。
気管切開をしたせいで、24時間寝ている間も離さない生命維持装置の酸素ボンベを・・・その2時間だけは、外すという。
死んでしまうリスクを負っても。
そんな男性の言葉  「性は生きる根本だと思う」

日本では、バリアフリー化がすすんでいるように見えていたが、あらためて考えると、性の問題は後回しにされているように思う。
どんな障害を持っていたとしても、性欲があって当たり前だ。
もちろん快楽だけではない、感情がどれほど満たされるかという気持ちの問題は、答えがまだまだ出ないけれど・・・

この記事へのコメント

  • おじさんのサックス

    今の日本は余りにも異様な性の反乱、
    でも、淫靡にし過ぎは、これまた問題、
    人間の大きな大切な本能の一つ、正しい判断が必要だと思います。
    2007年02月21日 09:03
  • のりぽん

    おじサクさま>
    そうなんですよね。
    大切な本能の一つ・・・ということは、目をつぶっていい問題ではないです。
    ただ、こればっかりは、介助もなかなか難しいところでしょうねぇ。
    2007年02月21日 21:18