絵とき説法が聞ける道成寺

今週は和歌山のお寺に行きました。
まずは安珍清姫で有名な、日高川町の天音山 道成寺
701年の創建で、和歌山県では最古だそうです。

62段の石段を登った先に仁王門(重文)があります。
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この石段の左右の土手は、逆ハの字型になっていて
遠近法の逆利用により、上からは長めに、下からは短めに見えるよう工夫されています。

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山門を入ると、まずは手水場。
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鐘楼はどこにもありません。

本堂(重文)
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南向き本尊と北向き本尊の2体の千手観音像(どちらも重文)が安置されていて
拝顔できるのは、南向きの千手観音様です。
北向きの観音様は秘仏で、南向きの観音様は、もともと北向きの観音様の胎内仏だったそうです。

本堂の香炉。
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本堂の前は池になっています。
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宝佛殿(有料)へ。
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一歩入ると、思わず声が出てしまうような素晴らしい仏像群。
国宝3点、重要文化財11点、県指定文化財4点が安置されています!

国宝の十一面千手観音様は、とても穏やかな美しいお顔立ちで
手を合わせていると、涙が自然に溢れてきます。
脇侍の日光・月光菩薩様も国宝。
案内の方が説明をして下さいました。
この十一面千手観音様を拝むときは、1拍手、一つ心の中で数え、2拍手(1、ウン、3、4)だそうです。
道成寺創建にまつわる「髪長姫伝説」の宮子姫も安置されていました。

そのあと宝佛殿に隣接している縁起堂にて、『絵とき説法』というものを見せて下さいました。
絵巻物を使ったもので、私たちと先客、合計4名だけのために。
用いている絵巻物は平成に入って複製したものですが、内容は室町時代に作られた原本のままだそうで
1日に平均7~8回、行われるそうです。
紙芝居と似て非なるもの。これは絶対に拝見した方がいいです!

縁起堂には、安珍と清姫の像が安置され、昇天像もその横にありました。
そして歌舞伎の際に使われた梵鐘も。
安珍清姫の物語を演じられた役者さんの写真がたくさん展示されていて
坂東玉三郎さんは、やはり特別な美しさがあるなぁ~・・・と思いました。

縁起堂を出て、再び境内へ。
こちらは鐘楼がもともとあった場所です。
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安珍が逃げ込み、蛇と化した清姫が鐘ごと焼いてしまったという鐘楼・・・

そしてこちらが、二つ目の鐘楼のあとです。
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再建された鐘楼でしたが、清姫の怨念により、また白蛇が現れたため
現在は京都の妙満寺に納められています。

三重塔
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こちらの垂木、1階と2階は平行垂木になっていて、3階だけが扇垂木になっています。
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安珍塚。 三重塔の前にある木は・・・
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まさに蛇と化した清姫が、梵鐘にからみついたかのようですね!
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本堂の裏には、念仏堂。
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めっちゃ螺髪の大きな「五劫思惟阿弥陀如来」様が祀られていました( *´艸`)

護摩堂
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小さな不動明王様が安置されています。

三社(絵馬奉納所)
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いただいたご朱印です。
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