国宝の本堂と三重塔・常楽寺

滋賀県湖南市の、近江西国三十三所霊場第1番札所・阿星山 常楽寺へ。
このお寺はご住職がお一人で管理・清掃・整備・受付・御朱印等をされている上に、
他のお寺のご住職もされているため、拝観は事前予約が必要です。
(12月初旬~1月31日までは、参拝不可)
ただし「国宝湖南三山紅葉めぐり」の実施期間中(2018年は11月10日~12月2日)は、9時~16時まで予約不要で拝観できるそうです。
本日は事前予約が必要な日でしたが、電話をかけてみると、
拝観予約が入っているので、10時~15時半まで予約不要で拝観できるとのこと。
ラッキー☆ さっそく向かいました。

以前は仁王門があったそうなんですが、今は取り壊されて駐車場になっています(参拝者は60分駐車無料)
拝観受付はこの先にあるのですが、手作り感あふれる塀があり、ちょっと残念な雰囲気・・・
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こんな御朱印だけを受け取れる箱がありました。
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受付にて拝観料@500を納め、境内へ。
境内図
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一歩入ると、さきほどまでの違和感はどこへやら。
国宝の本堂と、国宝の三重塔の美しさに、思わず感嘆の声が出てしまいました。
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重厚で歴史を感じさせてくれる素晴らしいお堂。

鐘楼(撞けません)
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手水場は、みつけることができませんでした。

行者堂
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かなり傾いたお堂・・・大丈夫でしょうか。
そして中は、空っぽ。
役行者様、盗難にあわれたそうです。

普賢堂
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こちらもお堂は空っぽで、普賢菩薩さまは本堂の後陣に祀られています。

薬師堂
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なんとこちらもご本尊は盗難にあい、現在は信楽焼の新しい薬師如来様が祀られています。

いよいよ本堂(国宝)の中へ・・・
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このような出入口の案内だけではなく、カメラや濡れた杖についてなど、
なかなか注意書きの看板が多くて、景観を損ねている感じが否めません。

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ご住職が受付で説明して下さったとおり、一歩入ると電気がつきます。
ただ・・・電気だけではなく、防犯カメラに映った自分の姿の映像がモニターに映し出され
それが数ヶ所にあるので、いかにも「監視してるぞ」という威圧感を感じてしまいました。
幾度も盗難にあわれているので、仕方ないのでしょうね。

本堂の外陣から、格子で仕切られた内陣に入ることができました。
ご本尊は秘仏の千手観音様(重文)。
嬉しいことに、御影のお写真の展示がありました。
千手観音様のお厨子の左右に、二十八部衆(重文)が祀られています。
像高70cmほどの素晴らしい仏像たち・・・でも、2体が盗難に合われて不在です。
このお寺、住職がおられない時代があったため、盗難が多かったのですね(T_T)
現在はセキュリティ・防犯カメラ・警告の看板と、過剰なほどの対策をされているのも頷けます。

内陣から後陣にまわると
釈迦如来様(重文)や、普賢菩薩さま、そしてかつては薬師堂に祀られていた小さな十二神将様を拝顔することができました。

本堂を出て、三重塔(国宝)へ。
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素晴らしいですね!
三重塔には阿弥陀如来が安置されているそうです。

少し高いところから。
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本堂と一緒に。
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裏山には西国観音巡礼の散策道があり、三十三所の観音様が。
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5番の葛井寺だけ、みつけられなかった (lll-ω-)ズーン

経蔵かな。
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弁天堂
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いただいた御朱印です。
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このお寺の防犯カメラや警告の看板について、ネットではいろいろと意見が交わされているようですが
私は国宝のお堂と三重塔、そして素晴らしい仏像を拝見させていただける方が嬉しいので
どんな形であれ、これからも拝観停止などはされないで欲しいと願っています。

常楽寺の境内を出ると、左手に三聖神社(さんせいじんじゃ)がありました。
常楽寺の塀が迫っていて、人がやっと通れる幅しかないところに鳥居が。
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常楽寺の護法社でしたが、明治期の神仏分離令により独立したとのこと。

拝殿
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伊弉諾尊・速玉之男神・事解男神を祭神としているそうです。
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摂社は、太神社 金峰神社

はーん(´;ω;`) ここには賽銭泥棒の・・・
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