丹波の正倉院・達身寺

兵庫県丹波市にある西国四十九薬師霊場第25番札所・十九山 達身寺(たっしんじ)へ。
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苔をよく見ると
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霜が降りて、なんだかとても可愛いです♡
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境内図
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石段を上ると、小さな祠と
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蔵があります。
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茅葺き屋根の本堂(拝観料400円)へ。
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拝観は9時からですが、早く着いた私たちのために、10分早く開けて下さることに(すいません)。
毛糸で編んだ暖かい靴下を貸して下さいました(〃▽〃)
本堂に祀られているのは、小さな釈迦如来様。
以前、こちらのお寺にあった樹齢1000年ほどのクスノキが枯れてしまったときに
その木から掘り出して造られたそうです。
同じクスノキから作られた大きな木魚もあり、梅雨のときなどは、いい匂いがするそうです。

お寺の方にご案内いただいて、本堂奥の一つ目の宝物館へ。
こちらはお寺に貼られていたポスターです。
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このポスターのように、痛々しく破損した仏像がずらり。
お腹がぽっこりと膨らんでいる仏像が多く「 達身寺様式」と呼ばれているそうです。
ほとんどが一木造りですが、寄木造の仏像もあったようで、破片化したものが、左のガラスケースに納められていました。
右のガラスケースには造りかけと思われる小さな仏像がたくさん。
達身寺は丹波仏師の工房で、多くの仏師達の養成所だったのではないか・・・という説があるそうです。
兜跋毘沙門天様が一つの寺に16躯というのは、不思議ですし
造りかけの仏像がたくさんあることからも、その説はかなり有力かも・・・

お寺のHPには
奈良の東大寺の古文書の中に丹波講師快慶と記されており「私は丹波仏師である。もしくは丹波の地とつながりの深い仏師である。」と言っているのである。とすれば、鎌倉時代の有名な仏師快慶は、達身寺から出た仏師もしくは、達身寺とつながりの深い仏師であると言える。ところが、残念なことに達身寺には古文書が何も残ってない為、はっきりしたことは解らない。だが、鎌倉初期から平安弘仁期の古い仏像が沢山おられると言うことだけは、はっきりとした事実である。
快慶さんがこちらで修行されていたかもしれないですね?!(〃▽〃)

いったん外へ出て、左にある建物が、第2宝物館です。
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一歩入ると、思わず「すごい」と、声が出てしまいました。
正面にはこのお寺のご本尊・丈六の阿弥陀如来様、向かって右に半六のお薬師様が二体と阿弥陀様、向かって左に半六の十一面観音様・地蔵菩薩様・聖観音様。
確かに阿弥陀様は、快慶の作風と似ているような気がしました。
左壁面に、3体の十一面観音さま、右壁面に兜跋毘沙門天様と技芸天様。
これらの12躯の仏像が、重要文化財の指定を受けています。

毘沙門堂
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ガラス越しに等身大ぐらいの兜跋毘沙門天が拝顔できました。

手水鉢は、カチンコチンに凍っています。
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仏足石
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鎮守社でしょうか。
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葉っぱが凍って、アイスプラントのように見えます。
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お庭から見た本堂
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新TV見仏記にて、こちらのお寺が紹介されるそうです(2019年3月2日放送予定)。
見なくては!!

いただいた御朱印には「稲麻殿」と書かれていました。
稲麻竹葦(とうまちくい)という四字熟語から
仏像がたくさんおられるお堂という意味のようです。
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お寺の近くにカタクリの群生地があり、4月初旬に薄紫の花が見頃を迎え、
同じころ、お寺では黄色い水仙が咲くそうです。

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