観音様のご朱印・神宮寺感應院

大阪府八尾市の河内西国霊場第12番札所、天川山 神宮寺 感應院(かんのういん)へ。
宗派:高野山真言宗 
明治の神仏分離までは、恩智神社の神宮寺として、神社の境内にあったそうです。

恩智神社の石段上から見下ろすと、左手前に山門、中央に観音堂、その奥に本堂の屋根が見えます。
IMG_3493.JPG

山門
IMG_3502.JPG

境内図
IMG_3506.JPG

地蔵堂
IMG_3503.JPG

目黒不動明王
IMG_3504.JPG

十三重石塔
IMG_3505.JPG

庫裡
IMG_3510.JPG

僧 愛石作と伝わる庭園
IMG_3508.JPG

観音堂
IMG_3509.JPG

ガラス戸越しに内陣を見ると、中央にご本尊の美しい十一面観音立像(重文)が祀られているのが拝顔できました。
御朱印をいただこうと、納経所にお声かけすると、観音堂と本堂の扉を開けて下さるとのこと!
本来は事前予約が必要と思われますが、とても優しい奥様に感謝です。
拝観料は不要と言われましたので、お賽銭箱に志を納めました。

観音堂の内部に入らせていただき、手が届きそうな位置から貴重な仏様を拝ませていただきました。
一列にお祀りされているのは左から、不動明王坐像、地蔵菩薩坐像、ご本尊、丸顔の愛染明王坐像、秘仏の九曜星像と歓喜天さま。
ご本尊の十一面観音さまは平安時代作。
スラリとした体躯でとても優しいお顔の女性的な観音様です。
『新TV見仏記』で、みうらじゅん氏といとうせいこう氏がこちらのお寺を訪れた際に、
「平安のスーパーモデル」「パリコレ観音」などと大絶賛されていたのが、よくわかります。
須弥壇下の扉を開けて下さり、中に保管されている王冠も見せていただきました。
鳳凰のついた王冠は、観音さまを調査される際にはずされたものだそうで、
あらためて観音様を拝見すると、たしかに頭上の化仏とおでこのあいだに王冠をつけていた跡があり、少し色が薄くなっています。

小さな9つのお厨子には、それぞれに九曜星像が祀られ、毎年 節分の日の夜に「節分星祭供養」が行われる際に、御開帳されるそうです。
『九曜星』と聞いて、九星(八白土星など)の方と早合点したのですが、親切な奥様が本を持って来て教えて下さいました。
日曜~土曜の七曜星に、羅睺と計都を合わせたものが九曜星だそうです。

本堂
IMG_3511.JPG

こちらも内陣に入らせていただきました。
中央に絹本著色不動明王図が掛けられ、その前に不動明王立像が祀られています。
向かって左側に弘法大師坐像、右側に騎獅文殊菩薩像と釈迦誕生仏と、イノシシに乗った摩利支天尊。
正面左右に両界曼荼羅図、左右の壁面に絹本着色真言八祖像。
お厨子の扉を開けて、室町時代作の絹本着色十一面観音来迎図も見せて下さいました。

御朱印は2種類、いただきました。
IMG_20210424_0002_0001.jpg

絵本作家の高田幸子さんによる描きおろし(書置き)
なんとこちらも300円です。
IMG_20210424_0003.jpg

御朱印を待つあいだにどうぞと、お茶とお菓子を下さいました♡
IMG_3515.JPG

帰宅後、あらためて『新TV見仏記(34) 東大阪あたり編』を見直していると、お二人が茶粥を食べているシーンが。
神宮寺感應院さんでは、お盆の施餓鬼供養の際に「おかいさん」(茶粥)を振舞われるそうです(昨年夏はコロナ禍により中止)。
釜戸で炊き上げたあとに湯で溶いた抹茶を入れるので、鮮やかな緑色に仕上がるのだとご住職が話されていました。
『美味しんぼ』の77巻に掲載されているそうです。いつかいただけるといいなぁ。

この記事へのコメント