三重県菰野町のパラミタミュージアム@1000円
開催期間が長いと思って油断していたら、なんとあと一週間で終了!!
慌てて相方に連れて行ってもらいました(^_^;)
入口を入ってすぐ、写真撮影OKの『ぬけない棘のエレファント』
1階の第1展示室は、大森暁生先生の代表的な作品が並んでいます。
やまねこや天使のトルソーなど、個人蔵の貴重なものもあり、
思わず「欲しい・・・」とマスクの下で何度も呟いてしまいました(ノ∀`*)ペチョン
第3展示室は池田満寿夫さんの『般若心経シリーズ』を展示。
池田満寿夫さんといえば世界的に有名な画家で、小説『エーゲ海に捧ぐ』などを執筆されたり映画監督をされたりと、マルチなイメージですが、晩年になって陶芸や陶彫を手掛けられ「伝統回帰、日本回帰できた」と語られたそうです。
第6展示室前の廊下に、素晴らしい仏像が1躯、安置されていて驚きました。
元は興福寺禅定院の観音堂ご本尊だったといわれる、長快(快慶の弟子)作の長谷寺式十一面観音立像(重文)です。
長快の銘が残された現存している仏像は、こちらの観音像と、六波羅蜜寺に安置されている弘法大師像の2躯だけ。
廃仏毀釈で流出したまま行方不明になっていたそうですが、平成20年(2008年)に発見されて、パラミタミュージアムに収蔵されました。
透明なケースに安置されていて、かなり間近でじっくりと三方から拝むことができます。
保存状態がとても良く、どこも欠損せず金箔もよく残っています。
行方不明であった100年間を経て、この美しさはまさに奇跡(〃▽〃)
観音像と向かい合うように、中村晋也さん作『釈迦十大弟子』の銅像が並んでいて
「薬師寺の銅像とよく似てる」と思いながら説明板を読むと、
薬師寺に安置されている釈迦十大弟子も中村晋也さんの作品だったんです!
2階の第4展示室には、大森暁生先生の大きな作品や鏡を使った作品などが展示されています。
その中で私が特に好きなのが2つ。
『月夜のテーブル-Arowana-』は透明なテーブルを水面に見立てて、アロワナが背中を出して泳いでいるもので、この世界観がめっちゃ好きです。
『死に生ける獣-Babirusa-』・・・バビルサというのはイノシシの仲間で、上顎の牙も下顎の牙も上向きに伸びていきます。
4本の牙は、顔の皮膚・肉・脳天を突き抜けても伸び続けるため「自分の死をみつめる動物」と言われているそうです。
大森先生の作品は、そんな自分の死をみつめるバビルサの悲哀まで表現されているように感じられました。
最後にたっぷりと拝見させていただいたのが、
第5展示室。
『讃岐国分寺(香川県)に幻の大日如来像を蘇らせるプロジェクト報告展示』

(チラシの裏面の写真を拝借)
香川県高松市の四国八十八ヶ所第80番霊場・國分寺では現在、弘法大師の大日如来像を再現する取組が行われていて、仏師ではなく現代彫刻家の大森暁生先生が2014年から大日如来像を製作されています。
今回はプロジェクト報告を兼ねて、大日如来像が坐する蓮華座を支える八体の獅子の特別展示。
獅子は不動明王をはじめとする八大明王の化身として表現されていて、それぞれ羂索や五鈷杵等の仏具を持ったり咥えたり載せたりしているだけでなく、一体ごとに鬣や尻尾の形状などが違っています。
完成してお堂に納まった際には、後方の獅子が拝見できなくなってしまうので、この展示が最初で最後の公開。
今年中に大日如来像も完成して、國分寺の大日堂に安置される予定とのことで、大日如来様にお会いできる日がとてもとても楽しみです!
(國分寺に参拝したときの日記はコチラをどうぞ)
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