この3ヶ月で読んだ本。
『満つる月の如し 仏師・定朝』 澤田瞳子 徳間文庫
藤原氏が権勢を誇る平安時代。仏像造りの礎を築き、日本美術史に燦然とその名を残す稀代の仏師と、彼を支えたひとりの僧侶との絆を瑞々しい筆致で描く。(「BOOK」データベースより)
宇治の平等院鳳凰堂に祀られている阿弥陀如来坐像(国宝)を造立した仏師・定朝の物語。
10代の頃から天才と呼ばれた定朝ですが、貧困や疫病に苦しむ人・住む場所がなく廃寺で暮らす子どもたちに寄り添い、仏像を作ることに迷いを感じていたという時代があったことに驚きました。
そんな定朝を、内供奉の僧侶・隆範が支えていく・・・
歴史小説にハマりそうです。もっと歴史の勉強、しといたら良かったなぁ。
『祈りの幕が下りる時』 東野圭吾 講談社文庫
明治座に幼馴染みの演出家を訪ねた女性が遺体で発見された。捜査を担当する松宮は近くで発見された焼死体との関連を疑い、その遺品に日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれていることに加賀恭一郎は激しく動揺する。それは孤独死した彼の母に繋がっていた。シリーズ最大の謎が決着する。吉川英治文学賞受賞作。(「BOOK」データベースより)
事件から絆を解く刑事・加賀恭一郎シリーズ第10弾です。
最後はやるせなさで、涙腺がやられました(T_T)
『自分の中に毒を持て〈新装版〉』 岡本太郎 青春文庫
小説ではなく、エッセイです。
人生の中で進む道に迷ったときは、危険な方、不安を感じる方を選ぶといい。
そういう厳しさを持って生きるから、人生はおもしろい。
なるほどー!!
ところどころに挿入されている絵がいいなぁ。
『凍りのくじら』 辻村深月 講談社文庫
藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う一人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき―。(「BOOK」データベースより)
前半は主人公の理帆子に感情移入し辛いです。
ドラえもんが全編を通じて絡んでくるのですが、私は全く好きではないので(正直に言うと嫌い)、この小説をドラえもん抜きで書いて下さっていたら、どんな感想になったんだろうか・・・と思ってしまいました。
『傲慢と善良』 辻村深月 朝日文庫
婚約者が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる―。作家生活15周年&朝日新聞出版10周年記念作品。圧倒的な“恋愛”小説。(「BOOK」データベースより)
めっちゃ要約すると、婚活の話です。
申し訳ないけれど、主人公だけではなくすべての登場人物に魅力を感じることができず・・・
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