慶派の仏像を堪能・千本釈迦堂

京都市上京区、瑞応山 千本釈迦堂 大報恩寺(せんぼんしゃかどう だいほうおんじ)
新西国霊場第16番・京都十三仏霊場第8番・ぼけ封じ近畿十楽観音霊場第2番札所
宗派:真言宗智山派 創建:承久3年(1221年) 開山:義空上人
境内に駐車可 本堂内と霊宝殿の拝観料@600円

山門
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稲荷社
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扁額には「拏吉尼天」(荼枳尼天)と書かれていました。
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北野経王堂(太子堂)
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不動明王堂
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ガラス越しに内陣を拝見しました。
中央に不動明王立像が祀られ、その左右に小さなセイタカ・コンガラ童子。
向かって左側に、神変大菩薩坐像と大黒天立像、向かって右側に弘法大師坐像などが拝顔できました。

阿亀桜(おかめざくら)
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ぼけ封じ観音像
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納経所にて拝観料を納め、霊宝殿へ。
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新西国霊場のご本尊・六観音(聖・千手・馬頭・十一面・准胝・如意輪)像が目をひきます(重文)。
ほぼ等身大の、とても美しい観音像がずらり。
像内の墨書から、鎌倉時代の仏師・肥後定慶の作であると判明しています。
(鎌倉時代には「定慶」という名の仏師が3人いて、大仏師定慶・肥後定慶・越前定慶などと区別します)
肥後定慶には師弟関係を示す文献史料がなく、運慶晩年の弟子という説や、運慶の次男・康運が改名したという説が有力なのだとか。

釈迦の十大弟子立像 10躯(重文)も素晴らしい!
像高は1m弱で、こちらは快慶一門により制作されたことが判明しています。
目犍連像と優婆離像の像内に「巧匠法眼快慶」の銘があったそうです。

とても大きな鼉太鼓縁 一対(重文)、像高53cmの銅造誕生釈迦仏立像(重文)、木造千手観音立像(重文)なども安置されています。

白雪弁財天と観音像
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本堂(国宝)
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洛中では現存最古の建物です。
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内陣に入らせていただきました。
四天柱で囲まれた内々陣に須弥壇が設けられ、大きな厨子が置かれています。
秘仏のご本尊・釈迦如来坐像(重文)は、快慶の弟子である行快の作で、
さきほどの霊宝殿に、とても美しい御姿の写真が展示されていました。

本堂の脇室は「おかめ人形展」
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おかめさんがたくさん。
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布袋尊
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おかめ像
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おかめの物語(お寺の由緒書きより)
本堂を造営の際、棟梁である高次が、かけ替えのない柱の寸法を切り誤って心憂していたのを見た妻の「おかめ」は「いっそ斗栱をほどこせば・・・」というひと言。この着想が、結果として成功をおさめた。(中略)妻は自ら自刃して果たしたのである。女の提言によって棟梁としたの大任を果し得たということが、世間にもれ聴こえては・・・。「この身はいっそ夫の名声に捧げましょう」と。


おかめ塚(お墓)
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大師堂を参拝するのを失念してしまいました(T_T) 
2018年4月の日記をどうぞ。

いただいた御朱印です。
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