読書記録2024.7~2024.8

この2ヶ月で読んだ本
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『シャイロックの子供たち』 池井戸潤 文春文庫
「半沢直樹」シリーズのドラマ化で大ブレイクした著者が、「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と語る本作。とある銀行の支店で起きた現金紛失事件。女子行員に疑いがかかるが、別の男が失踪!? “叩き上げ”の誇り、格差のある社内恋愛、家族への思い、上がらない成績……事件の裏に透ける行員たちの人間的葛藤。銀行という組織を通して、普通に働き、普通に暮らすことの幸福と困難さを鮮烈に描いた傑作群像劇。(「BOOK」データベースより)
銀行モノは現場が想像できるので、やはり面白いですねぇ♪

『悪い夏』 染井為人 角川文庫
26歳の守は地方都市の社会福祉事務所で、生活保護受給者(ケース)のもとを回るケースワーカーとして働いていた。曲者ぞろいのケースを相手に忙殺されていたその夏、守は同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースである22歳の女性に肉体関係を迫っていることを知る。真相を確かめるために守は女性のもとを訪ねるが、やがて脅迫事件は形を変え、社会のドン底で暮らす人々を巻き込んでいく。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出をもくろむ地方ヤクザ。負のスパイラルは加速し、ついには凄絶な悲劇へと突き進む――。(「BOOK」データベースより)
誰も救われないので後味が悪いけれど、なぜか引き込まれて一気に読んでしまいました。

『天涯の海ー酢屋三代の物語ー』 車浮代 潮出版社
江戸後期。知多郡半田村(現在の愛知県半田市)で酒造業を営む、五代・中野半左衛門の急死により、婿養子に迎えられた三六(のちの初代・中野又左衛門)は、酒造りの傍ら、酒粕を使った粕酢造りを思いつく。いまや世界で愛される日本の「寿司ーSUSHI-」。その流行の淵源となった「粕酢」に生涯をかけた、初代から二代、三代へと受け継がれる三人の又左衛門の物語。巻末に女優・高島礼子氏との特別対談を収録。(「BOOK」データベースより)
ミツカン酢の創業者たちのお話で、いろんな意味で面白かったです。

『朽ちないサクラ』 柚月裕子 徳間文庫
警察のあきれた怠慢のせいでストーカー被害者は殺された!?警察不祥事のスクープ記事。新聞記者の親友に裏切られた…口止めした泉は愕然とする。情報漏洩の犯人探しで県警内部が揺れる中、親友が遺体で発見された。警察広報職員の泉は、警察学校の同期・磯川刑事と独自に調査を始める。次第に核心に迫る二人の前にちらつく新たな不審の影。事件には思いも寄らぬ醜い闇が潜んでいた。(「BOOK」データベースより)
柚月裕子さんの作品はこれまでに何冊か読んでいますが、これは正直イマイチだったかなぁ。 

『汚れた手をそこで拭かない』 芦沢央 文春文庫
平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、元不倫相手を見返したい料理研究家…きっかけはほんの些細な秘密だった。保身や油断、猜疑心や傲慢。内部から毒に蝕まれ、気がつけば取返しのつかない場所に立ち尽くしている自分に気づく。凶器のように研ぎ澄まされた“取扱い注意”の傑作短編集。第164回直木賞候補作。(「BOOK」データベースより)
日常に潜むちょっとした嘘やごまかしが、どんどん深みにはまっていく・・・そんな5編の短編集。
「イヤミス」(読んだあとにイヤな気持ちになるミステリー)っていうらしい(・´艸`・)

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