九州西国霊場第5番札所
宗派:天台宗 創建:養老2年(718) 開基:仁聞菩薩
無料駐車場有 ※御朱印は長安寺にて拝受可
豊後高田市の長岩屋地区、国の名勝「天念寺耶馬」に天念寺の境内があります。
耶馬(やば)とは・・・
江戸時代の思想家・頼山陽が、山国谷(現・中津市)を訪れた際、その景色を中国風に「耶馬溪」と名付けました。
その後、奇岩の連続する風景を「○○耶馬」と呼ぶようになりました。
国東半島は、両子山・文珠山を中心として、凝灰岩や溶岩の浸食により生じた奇峰奇岩に富み、天念寺耶馬の他にも多数の耶馬があります。
散策MAP

天念寺本堂
ご本尊は釈迦如来坐像で、脇侍はなぜか、日光&月光菩薩立像です。
向かって右側の脇壇に、吉祥天立像も安置されていました。
国宝堂跡
岩屋の中に木造のお堂があり、9躯の石造仏が安置されています。
左側の茅葺屋根が天念寺講堂で、右側は身濯神社(みそそぎじんじゃ)です。
身濯神社は、明治の神仏分離以前、「六所権現」とよばれる鎮守社でした。

社殿の後ろ半分は岩窟の中です。
よーく見ると、左右に奥のご本殿が垣間見えます。
御祭神は伊弉諾命外7柱です。
天念寺講堂と身濯神社は廻廊でつながっています。
講堂は旧暦1月7日の夜に行われる修正鬼会(しゅじょうおにえ)の舞台となります。
※修正鬼会は国の重要無形民族文化財に指定されています。
薬師如来坐像が拝顔できました。
札所本尊の聖観世音菩薩像は、探したのですが・・・みつけられませんでした(lll-ω-)ズーン
長岩屋川に摩崖仏の「川中不動」
中心の不動明王は高さ3m以上あり、室町時代に水害防除を願って彫られたそうです。
駐車場(元は天念寺の庫裏があったところ)をはさんだ東側に、伝統文化伝承施設・鬼会の里(おにえのさと)があります。
入口から入って左側が歴史資料館で、右側が食堂です。
入場券@300円をお支払いし、歴史資料館へ。

修正鬼会が体感できるシアターがあり、奥に仏像が3躯、安置されています。
中央に阿弥陀如来立像(重文)、向かって左側が勢至菩薩立像、右側が千手観音立像です。
阿弥陀さまと勢至菩薩さまは、もともと天念寺の裏手の岩山にある「小両子岩屋」に祀られ、その後 天念寺の国宝堂に安置されていました。
大規模水害の復興のため、一度売却されましたが、地元の方の悲願により買戻され、平成15年、資料館の設置によりご帰還されました。
阿弥陀さまは像高198cmの檜の一木造。
平安時代後期の作で、両手の掌を前に向けて、胸元にあげる「施無畏印」・・・両手は珍しいと思いました。
勢至菩薩さまは手が欠損し、傷みが激しいです。
千手観音さまはもともと影堂岩屋に祀られていたそうですが、光背もかなりいい状態で保存されています。
天念寺の背後にそびえる天念寺耶馬には、切り立った崖をつなぐ「無明橋」という石の橋が架かっています。
修験者の修行の場となっていたもので、現在は関係者以外の立ち入りは禁止。
無明橋を渡っている修験者たちの写真や、実物大のレプリカが展示されています。
VRシアターは・・・うまく操作できず見れませんでした。
川中不動を少し上ったところから見上げた「無明橋」です。
鬼会の里の食堂は「豊後高田そば認定店」
鬼の目そば@900円をいただきました。
地元のお母さんが打った手打ち蕎麦に、焼いたお餅が2個(鬼の目)と
ごぼう天、わかめ、かまぼこ、油揚げ、コーンが入っています。
ごぼう天が美味しかった~♪
御朱印@300円は、のちほど参拝した長安寺さまで拝受いたしました。

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