読書記録2024.9~2024.10

この2ヶ月で読んだ本 『境界線』 中山七里 宝島社文庫 七年前の東日本大震災で行方不明になっていた女性の遺体が発見された。身分証から笘篠奈津美という人物であることが分かり、宮城県警捜査一課警部・笘篠誠一郎の妻だった。笘篠は遺体の待つ現場へ急ぐ。しかし、目にしたのは別人だった。笘篠は妻を騙られた怒りを抱えながら個人情報の流出経路と遺体の身元を探る。そんななか、さらに事件が起こりー。(「…

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読書記録2024.7~2024.8

この2ヶ月で読んだ本 『シャイロックの子供たち』 池井戸潤 文春文庫 「半沢直樹」シリーズのドラマ化で大ブレイクした著者が、「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と語る本作。とある銀行の支店で起きた現金紛失事件。女子行員に疑いがかかるが、別の男が失踪!? “叩き上げ”の誇り、格差のある社内恋愛、家族への思い、上がらない成績……事件の裏に透ける行員たちの人間的葛藤。銀行という…

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読書記録2024.5~2024.6

この2ヶ月で読んだ本 『dele』 本多孝好 角川文庫 「死後、誰にも見られたくないデータを、その人に代わってデジタルデバイスから削除する」。それが『dele.LIFE』の仕事だ。淡々と依頼をこなす圭司に対し、新入りの祐太郎はどこか疑問を感じていた。詐欺の証拠、謎の写真、隠し金ー。依頼人の秘密のデータを覗いてしまった2人は、思わぬ真相や事件に直面してゆく。死にゆく者が依頼に込めた想い…

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読書記録2024.2~2024.4

この3ヶ月で読んだ本 『52ヘルツのクジラたち』 町田そのこ 中公文庫 52ヘルツのクジラとはー他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが…

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読書記録2023.12~2024.1

この2ヶ月で読んだ本 『小豆島八十八ヶ所霊場 霊場会公認ガイド』 小豆島霊霊場会編 朱鷺書房 瀬戸内海に浮かぶ小豆島には、お遍路さんが巡る八十八ヶ所霊場がある。霊場の歴史や由来、遍路の習俗、巡拝体験記から、数多くのカラー写真を交えた札所寺院紹介まで、小豆島霊場の魅力を余すところなく伝える。(「BOOK」データベースより) 小豆島八十八ヶ所霊場、めっちゃ行きたいんですよねぇ~。 高…

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読書記録2023.8~2023.11

この4ヶ月で読んだ本 『死ねばいいのに』 京極夏彦 講談社 死んだ女のことを教えてくれないか―。無礼な男が突然現われ、私に尋ねる。私は一体、彼女の何を知っていたというのだろう。問いかけられた言葉に、暴かれる嘘、晒け出される業、浮かび上がる剥き出しの真実…。人は何のために生きるのか。この世に不思議なことなど何もない。ただ一つあるとすれば、それは―。(「BOOK」データベースより) 古…

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読書記録2023.5~2023.7

この3ヶ月で読んだ本 『隣はシリアルキラー』 中山七里 集英社文庫  神足の悩みは、深夜になると隣室から聞こえてくる不気味な物音。何かを切断しているような…もしかして死体?時を同じくして、近隣で女性と思われる死体の一部が発見されたという事件を知った神足は、隣人の徐が犯人なのではという疑いを持つ。そんなある日の深夜、隣室から何かを梱包するような音に続いて、徐が外出する音が聞こえた。気に…

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読書記録2023.3~2023.4

この2ヶ月で読んだ本 『若冲』 澤田瞳子 文春文庫 奇才の画家・若冲が生涯挑んだものとは―― 今年、生誕300年を迎え、益々注目される画人・伊藤若冲。緻密すぎる構図や大胆な題材、新たな手法で周囲を圧倒した天才は、いったい何ゆえにあれほど鮮麗で、奇抜な構図の作品を世に送り出したのか? デビュー作でいきなり中山義秀賞、次作で新田次郎賞を射止めた注目の作者・澤田瞳子は、そのバックグラウン…

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読書記録2023.1~2023.2

この2ヶ月で読んだ本 『闘う君の唄を』 中山七里 朝日文庫 新任幼稚園教諭として埼玉県秩父郡神室町の「神室幼稚園」に赴任した喜多嶋凛は、モンスターペアレントたちの要求を果敢に退け、自らの理想とする教育のあり方の実践に務める。当初は、抵抗されるも、徐々にその熱意が伝わり、周囲の信頼も得られていくのだが…。健気なニューヒロイン、誕生!(「BOOK」データベースより) 中山七里さん、幼稚…

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読書記録2022.10~2022.12

この3ヶ月で読んだ本。 『満つる月の如し 仏師・定朝』 澤田瞳子 徳間文庫 藤原氏が権勢を誇る平安時代。仏像造りの礎を築き、日本美術史に燦然とその名を残す稀代の仏師と、彼を支えたひとりの僧侶との絆を瑞々しい筆致で描く。(「BOOK」データベースより) 宇治の平等院鳳凰堂に祀られている阿弥陀如来坐像(国宝)を造立した仏師・定朝の物語。 10代の頃から天才と呼ばれた定朝ですが、貧困や…

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読書記録2022.08~2022.09

この2ヶ月で読んだ本。 『幻夏』 太田 愛 角川文庫 毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。 23年後、刑事となった相馬は、少女失踪事件の現場で同じ印を発見する・・・(「BOOK」データベースより) こんな偶然あるのかなと思いつつ、どんどんページをめくっていました。 『生のみ生のままで(上・下)』 綿矢りさ 集英社文庫 綿矢…

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読書記録2022.7

今月読んだ本。 『砂の女』 安部公房 新潮文庫 文学少女を自称していた高校生の頃の私は、安部公房氏にはまり、ほとんどの作品を読みました。 ずっと実家に保管していた文庫本は、2020年5月に断捨離してしまったので、40年ぶりに購入して読み直しました。 読売文学賞受賞作、世界20言語で翻訳され、フランスで1967年度最優秀外国文学賞(英語版)を受賞した小説です。 あり得ない設定なの…

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読書記録2022.05~2022.06

この2ヶ月で読んだ本。 『姑の遺品整理は、迷惑です』 垣谷美雨 双葉文庫 一人暮らしをしていた姑が、突然亡くなり、嫁の望登子が遺品整理を始めます。 家賃がもったいないので、なるべく早く片づけたいところ、肝心の夫が非協力的。 たまに夫が一緒に片づけに来てくれると、捨てようとしたものを大切なものだと持ち帰る・・・。 読みながら、何度うなずいたことか(笑) 前半は物を溜め込んでい…

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読書記録2022.03~2022.04

この2ヶ月で読んだ本。 『序の舞(全)』 宮尾登美子 中公文庫 美人画で有名な日本画家・上村松園をモデルに書かれた小説で、 738ページの大作。重量をはかると391g・・・読後は腕が筋肉痛に(笑) フォントもめっちゃ小さくて、43字詰、18行。老眼鏡必須。 それでもグイグイと引き込まれ、何度も号泣(T_T) 宮尾登美子さん、やっぱ大好きです。 『物語で読む国宝の謎10…

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読書記録2021.12~2022.02

この3ヶ月で読んだ本。 『もう一つの出会い』 宮尾登美子 新潮文庫 前回、宮尾登美子さんの自伝的小説4部作にどっぷりとハマり、゛綾子のその後”が気になって読みました。 エッセイだったので、私が期待していたものとは少し違う形でしたが、綾子=宮尾登美子さんの結婚・再婚、そして作家として生きていく様が読みやすく書かれていました。 『鬼龍院花子の生涯』 宮尾登美子 文春文庫 やっぱ…

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読書記録2021.08~2021.11

どっぷりとハマッてしまいました。 宮尾登美子さんの、自伝的小説の4部作。 『櫂』 宮尾登美子 新潮文庫 544ページ 内容(「BOOK」データベースより) 高知の下町に生れ育った喜和は、十五の歳に渡世人・岩伍に嫁いだ。 芸妓紹介業を営み始めた夫は、商売にうちこみ家を顧みない。胸を病む長男と放縦な次男を抱え必死に生きる喜和。 やがて岩伍が娘義太夫に生ませた綾子に深い愛をそそ…

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読書記録2021.06~2021.08

この3ヶ月で読んだ本。 『護られなかった者たちへ』 中山七里 宝島社文庫 佐藤健くん主演で10月1日に公開される映画の原作です。 あー。映画を観る前に読まなければよかった・・・ 何度か胸がしめつけられ、涙してしまうシーンがありました。 『合唱 岬洋介の帰還』 中山七里 宝島社文庫 七里さんの「音楽ミステリー」シリーズ、好きなんですよねぇ♡ 今作は、音楽の表現がほとんどな…

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読書記録2021.03~2021.05

この3ヶ月で読んだ本。 『やまと尼寺 精進日記』 NHK「やまと尼寺 精進日記」制作班 NHK出版 奈良の山寺・音羽山観音寺のご住職と副住職、そしてお手伝いのまっちゃんの笑顔がいっぱいのテレビ番組が好きで読みました。 365日、犬のごはん以外はほとんど物を買わない暮らしをされていて、カラー写真やイラスト満載、レシピなども紹介されています。 手元に置いて、何度もページをめくりたく…

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読書記録2021.2

今月 読んだ本。 『ストロベリーナイト』 誉田哲也 光文社文庫 竹内結子さん主演でドラマ化されていましたが、私は観ていなかったので、先入観なしで一気読み。 かなりグロテスクな表現も、小説だと平気(〃▽〃) 「僕は女の人を真っ赤にするのに夢中になった。  そう、ちょうど熟れたイチゴみたいに。」 やっぱこわっ・・・ 『蟻の菜園 -アントガーデンー』 柚月裕子 角川文庫 …

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読書記録2021.1

今月はたくさん読みました(〃▽〃) 『クマのプーさん プー横丁にたった家』 A.A.ミルン 岩波書店 2冊が1冊になっているので、約400ページあります。 私が小学生のころ、よく読んでいたお気に入りの本。 あらためて読み直してみたら、お話はぼんやりとしか覚えていないのですが、挿絵はどれも見覚えあるものばかり。 あと数年したら、孫に譲りたいと思います(〃▽〃) 『ケーキの切…

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